「明治」という国家〈上〉 (NHKブックス)



「明治」という国家〈上〉 (NHKブックス)
「明治」という国家〈上〉 (NHKブックス)

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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明治維新は「革命」であったのか、薩長土肥連合による王政復古クーデターにすぎなかったのか。歴史家の間で意見の分かれるところである。本書で司馬は、幕藩体制の担い手だった武家階級が自らのハラキリによって「廃藩置県」を実現し、「国民国家」の土台を築いたことは、世界にも稀な革命であった、という明快な史観を展開してみせる。これほどの「政治的破壊作業」ができたのは、欧米列強のアジア進出に「日本人が共有していた危機意識のおかげ」だった。明治は「透きとおった、格調の高い精神でささえられたリアリズム」の時代で、そこに出現した「明治国家」は、江戸270年の精神遺産だった。司馬は江戸と明治の2つの時代に、脈々と流れる精神の連続性を見る。その具象として、小栗忠順、勝海舟、福沢諭吉、西郷隆盛、大久保利通ら多彩な群像を、科学者の透徹した目と小説家の豊かなイマジネーションで、鮮やかに浮かび上がらせる。「明治は多くの欠点をもちつつ、偉大としかいいようのない」時代だった。これに対して、戦後までの昭和は「イデオロギーが充満して国家や社会をふりまわした時代」で、まるで別国、別民族の観があると言う。しかし、この「非連続性」をもたらしたものが何であったか。残念ながら、司馬は語っていない。(伊藤延司)



目から鱗。混迷の時代にあって羅針盤となる名著。

グローバル化という不可逆的な潮流のなかで、日本はビジョンもないままそれを受け入れ、いまや構造改革という正義の仮面をかぶった日本あるいは日本的なるものの解体が進められている。そんな気持ちを抱いている方も少なくないのではなかろうか。この本が発行されたのは今から18年前であった。明治維新、明治という国家、そして、日本という国をどうとらえるかということについて目から鱗のような本だった。自分なりの日本観を形成する上で最良の書となった。司馬さんは「江戸期という別の体系の文明から明治という国家の成立は知的な意味で世界史的な事件であり、人類の資産のひとつである」という。夢中になって読んだ。日本という国を考える上でこれほど影響を受けた本はそんなにない。バブル経済が崩壊し、方向性を失ったかに見え、混迷している日本のこれからのビジョンを考える上でも最良の書と思われる。私自身、18年ぶりに再読し、それを実感する。司馬さんは「左右を問わずこの世には正義の体系としての政治イデオロギーは存在しない」と言われる。若い頃の一時期社会主義に傾倒していた私はこの本を読んで自分がつねに抱えていた疑念を払拭されたように感じたものだ。司馬さんは「明治はリアリアズムの時代だった。それも透き通った格調の高いでささえられたリアリズムだった。戦争に負けるまでの日本は、このリアリズムがなかった。左右の正義の体系としてのイデオロギーが充満し、国家を振り回していた時代だった」としている。明治維新は決して遠い昔のことではない。たった140年前のことだ。私が生まれた時点からはたった80年前のことである。平成維新という言葉があるが、日本はいままさにそうした変革が必要とされている時期である。日本は変わらなければいけない時期に来ているが、そのビジョンを考える上で政治家も我々庶民もこの本が教えてくれることが多いと思う。
明治維新の隠れた偉人たち

学校の日本史では決して習うことのない(そもそも近現代まで到達しないことが普通だが)幕末から明治維新にかけての各登場人物の個性や哲学が詳述してあり、面白い。特に西郷隆盛が西南戦争で自刀するに至った経緯と苦悩は初めて知る事実であり、改めて、明治維新の偉人たちは本当に自分の命をかけてこの国を守ろうとしたのだということを思い知らされる。はたして、自分たちにその覚悟があるのかどうか。おそらくないだろう。
学生時代に読みたかった!

すごく面白かったです!私は、歴史が苦手で今まで近代史に興味がありませんでした。ふとしたきっかけで昔の上司にこの本を頂き数年後の今読みました。
歴史の知識がほとんどない私でもとても面白く惹き込まれるように読めました。
私とあまり年の変わらない30代前後の青年が、明治国家を設立する為に、一生を費やし、また夢と壮大なドラマがあって明治国家が成立したことが分かりました。同じ志を持った青年が各地にいて、大きな力になった偶然性もすごいと思いました。私は、この今の日本の基礎を造って頂いた方達に感謝しないといけないと思いました。又、この壮大なドラマをもっと早く知っていれば、歴史をたくさん勉強し、学生時代の生き方・勉強の仕方が変わっていたと思います。
勉強になりました

〜さすがですね。司馬さんは。
江戸時代から明治という国家の、本質や骨格を非常に明確的確にしかも簡素に並んでいるので、大変勉強になりました。幕末から明治、特に大日本憲法発布や国会実現までは、時代の変化と人物の多さや組織や権力や人間関係が複雑で、分かりにくかったのですから。
これからは、岡崎久彦氏の歴史名作シリーズ「陸奥宗光とその時代」〜〜(PHP文庫)から「吉田茂」までの戦後の国際復帰までを読みたいと思います。〜
素晴らしい

幕末から明治初期そして明治憲法制定までの時期をさまざまなテーマ,エピソードで綴ったエッセイ集.国民や国家という概念が全くなかった江戸時代から,そういったものを創出・具現化させ,どうやって成立させていったのかという大テーマの下に各エッセイが書かれている.それぞれのエッセイがバラバラに書かれているのではない点が単なるエッセイ集と一線を画するところ.

徳川慶喜,勝海舟,坂本竜馬,大久保利通,西郷隆盛,桂小五郎,伊藤博文,東郷平八郎,西園寺公望といった有名どころだけでなく,小栗忠順,副島種臣,津田出など,ややマイナーだが立派だった人にも暖かい視線を送り,政治家ではない福沢諭吉や新島襄も取り上げている.明治維新という革命を通り抜けた日本や日本人を,国家・国民という視点からこれだけ多面的に書かれているのが素晴らしい.また特筆すべきは著者の文体というか説明のしかた.著者自身も言っているように,仮に外国人に説明しても理解できるように噛み砕いて書かれている.高校生,中学生でも十二分に理解できるレベルでこれだけの内容が書かれているのは他書に類をみない.



日本放送出版協会
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